【ひとりごと】

ひとりごと

= 自由気ままな雑文 =


劇場版デカレンジャー&剣(ネタバレなし)(2004/9/14)

  11日から劇場公開された「特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE−フルブラスト・アクション」
 「仮面ライダー剣 −Missing Ace−」を観て来た(各種ムック、雑誌、公式サイト等に出ている
 ネタまでは引用、非公開内容については言及せず)。

  平日の真昼間って事もあって、池袋の映画館はかなり空いていた。朝から体調が思わしくなか
 ったので、早めに入場しロビーで本を読みながら時間が来るのを待つ。劇場に入って席を確保し
 周囲を見回すと、1人で来ている男性が多く親子さん連れが数組(つまり小さいお子さんが10人
 程度)しかいなかったのが意外(まぁ、新学期も始まったし仕方ないのか)。

 「特捜戦隊デカレンジャーTHE MOVIE−フルブラスト・アクション」

  「フルブラスト・アクション」というサブタイトル通り、とにかくアクションアクションの連
 続で画としてはとても面白かった。ただ、バトルシーンが多いためだろうが、変身後の場面が多
 すぎるのが気になった。バトルアクションを縦糸、バンとマリーの恋物語を横糸にするなら、も
 うちょっと素面のお芝居(アクション含)が観たかったなというのが率直な感想。ま、とりあえ
 ず、ここン処テレビシリーズではあまり出番のなかったデカマスターがいかにも 刑事ドラマの
 ボスっぽい登場の仕方
(爆)だったので、満足。

 「仮面ライダー剣−Missing Ace−」

  一方、当初の予想をはるかに越えた出来栄えと思えたのがブレイド。テレビシリーズの結末を
 劇場版のオープニングに据え、その結果を踏まえた4年後の世界。ただ、4年後なんだけど、剣崎、
 橘、睦月の 3人の性格設定が、テレビシリーズ立ち上がりの頃の設定に似てるのが微妙に興味を
 引いた(始は別格)。剣崎は鉄砲玉だし、橘さんは相変わらずどっか怪し気で信用ならない感
 じ
だし(苦笑)睦月は「カテゴリーAに呑み込まれる前の性格」って言えば分かりやすい?(^^;
 橘さんが引きいる3人の新世代ライダーも只者じゃない感じ。

  テレビ版での剣崎と始の友情とか、橘さんと睦月の師弟関係(?)などの伏線もきちんと生か
 されていて、物語中盤までは新世代ライダーと旧世代ライダーの「覇権争い」が話の軸になり(
 しっかし、先輩ライダーをコケにする後輩ライダー・・・昭和ライダーが知ったら怒るぞ(^^;)
 その後は復活したアンデットの謎を巡るミステリータッチの展開。

  でも、何と言ってもこの映画最大の山場はクライマックスの15分。このラスト15分は物語に感
 情移入しすぎてエンディングまでマジでボロボロに泣き通した。つか、カリスが登場したシーン
 の最初の台詞で、もう涙腺がぼわっと緩んでしまったのだが。おぞましい殺人マシーン・ジョー
 カーの姿でありながら人間を愛してしまった始の、その心を描き出すような、石田秀範監督らし
 い映像美が素晴らしい。はっきり言って、この映画の主人公はカリスだった(断言)。この劇
 場版さえ観れば、この先のテレビシリーズは観なくても大丈夫(^^;

  それにしても、正直言って、まさか劇場版で泣かされるとは思っていなかった。過去を振り返
 ると、私が泣いた「仮面ライダー」はV3、アマゾン、クウガ、そしてブレイドだが、こんなに長
 時間泣き続けたのは今回が初めて(^^;普通だったらちょっとうるうるしてもすぐに気持ちを切り
 替えられるのに、始に感情移入しちゃったばっかりに延々涙が止まらなくなった。元々テレビシ
 リーズでも最初っからカリス@相川始がお気に入りだったから余計にそうなったのかも知れない。

  「仮面ライダー剣」は「アマゾン」をキャラクターデザインのモチーフにしているという(頭
 にツノが1本 とか)。ブレイドの設定はアマゾンには似ても似つかないんだけど、カリスの人間
 に対する感情のシフトをずっと追って行くと、アマゾンの設定はカリスに生かされているのかな
 とも感じる。そしてそのクライマックスは・・・私が過去に「泣かされた」ライダー作品の展開
 パターンを踏襲している、とだけに留めておこう。

  あのラスト15分のためなら 1800円払ってももう一度劇場で観たい、そう思わせる作品だっ
 た。DVDの発売が待ち遠しい。