【ひとりごと】
ひとりごと
= 自由気ままな雑文 =
「仮面ライダー響鬼」第1話(2005/1/31)
「仮面ライダー響鬼」第一話をオンタイムで観た。朝と帰宅後に連続三回、都合四回も観てし
まった(爆)。第一話を放送当日のうちに四回も観たのはクウガ以来。響鬼の造形はある意味な
まはげだったけど(おーいっ!(^^;)まぁ、最初は「ぴちょんくん」と呼ばれていたブレイドだ
って慣れたらそれなりに見えたんだから、響鬼だって慣れれば何とか許せるようになるんじゃな
いかと(笑)。これって、私的にはかなりツボにはまったと言えるのかも♪
まず何より役者がいい。とにかく、主演の細川茂樹の演技に照れやためらいがなく、スカッと
思い切りのいい芝居をしてくれる。声がいいし活舌もハッキリしているから台詞がしっかりと聞
き取れる(感涙)これで、もうちょっと目に強い輝きがあれば、完璧にイチコロなんだけどなぁ
(*^^*)ここ数年、イケメンの新人俳優ばっかりでいつもハラハラしながら観ていたから(^^;細川
の安定した演技に心底ホッとさせられた。主演のキャリア次第で演技や画面にこれほど大きな差
が出るのだという事をあらためて認識させられた思いがする。
明日夢役の栩原楽人くんも小芝居が上手くてなかなかいい感じ♪蜘蛛の糸で簀巻きにされた親
戚のお姉さんを助けるため、蜘蛛の糸を目をつぶってはねのけたり、あまりのことに腰が抜けて
上手く歩けなかったりするシーンなどは、都会育ちの少年のひ弱さがよく表現されている。今後
ヒビキと一緒に旅をする設定のようだが、城南高校(笑)の受験は大丈夫なんだろうか(余計な
心配(^^;)二人の出会いやヒビキに惹かれて行く明日夢を見ていると、何だか快傑ズバットのオ
サムくんを連想しちゃうんだけど(^^;そう言えば確か脚本担当のきだつよし氏はズバットのファ
ンだったよなぁ(笑)今後は「明日夢の目から見た響鬼」が描かれて行くのだろうか。
そして音楽がいい。「鬼」を含む日本の伝統や文化をイメージさせる、和太鼓や鈴といった日
本古来の「音」に木琴などの打楽器をアレンジしたオープニングや劇伴も、荘厳で深みがあり和
の作品イメージにピッタリ♪
響鬼では「音」や「音楽」が重要なファクターになるのかも知れない。冒頭で、中学生の明日
夢少年が自転車で学校へ向かう途中、同級生と会って「おはよう〜♪」と歌う場面では、思わず
「今度のライダーはミュージカル仕立てかいっ!?」とツッコんでしまったけど(笑)明日
夢の将来の希望はミュージシャンになる事だし、学校のブラスバンド部とも何やら関わりがある
様子(そう言えば、登校する時のカバンからドラムのスティックが見えていた。太鼓を武器にし
て戦う響鬼につながる、心理的な伏線なのかも知れない)ヒビキが歌う「カエルの歌」の替え歌
はかなり調子っぱずれだけど(笑)印象的な使われ方をしているし、それ以外にもあらゆる場面
で音楽が重要な役割を果たしている。
アクションは、初回にしてはちと地味めかなーという気がする。思えばクウガの第一話もとて
も地味だったけど、あれはヒーローになりたての新米だったからだし、響鬼はライダーになって
からの期間がそれなりにあるようだから、もう少し派手さがあっても良かったと思うのだが。山
林の中で木々の枝を巧みに飛び移って行くアクションはどちらかというとアマゾン・・・あ、そ
う言えば初期のアマゾンもアクションは地味だったっけ(笑)今後に期待という処だろうか。
全体としては「高寺プロデューサーの仕事」という印象で、クウガの初回放送を観た時のよ
うなかなり強いインパクトがあった。ヒビキのキャラ作りも何となく五代雄介に似た処がある。
バカでっかいくしゃみをしたかと思うと鼻先までズレたサングラスをカッコつけてくいっと戻し
たり、鼻歌を歌いながら歩いていて車にぶつかったりして、どうも能天気で頼りなさげで「大丈
夫か、このおっさん」と思わせるんだけど、イザとなるとそのふわふわした態度が一変する。
何しろ笑えたのが、森の中で蜘蛛の怪人(仮面ライダー初怪人のモチーフが蜘蛛なのはすでに
デフォルトなんだろうなぁ(^^;)二体と対峙した時のヒビキの動作。相手から目をそらさずしっ
かりと見据えたまま、右手に持っていた木の棒状のものを、何故かステッキを扱うように手首で
くるくるっと二回転させてから大木の根元に寄せ掛ける。背負っていたリュックをゆっくり背
後へとはねのけると、音叉を取り出し変身ポーズへと移行する。
何だよ、その無駄にカッコつけた動きはっ!?(爆)
だが、その「無駄なカッコつけ」こそが、かつてヒーローには必要不可欠な要素ではなかった
だろうか。「現実にここまでやったらバカだよ」と思えるような、でもそれがカッコよく決まる
のがヒーローだとしたら、ヒビキはすでに第一話でキャラが立ったと言えるだろう。
クウガつながりと言えば、クウガのメイン監督だった石田秀範監督が今回もパイロット版を担
当、細かく刻んだカットの積み重ねなど石田監督らしい前衛的な映像で響鬼の第一印象を決めて
いる。クウガの時に文芸担当だった大石真司氏も脚本をきだ氏と共同執筆している。あらゆる意
味で、クウガを越える作品になるのではないかという期待を持たせるスタッフ陣ではある。果た
して、これが今後どう進んで行くのか。楽しんで見守りたいと思う。