【ひとりごと】

ひとりごと

= 自由気ままな雑文 =


13人に1人が観た映画(2003/9/15)

  今年公開された邦画の中で、現在観客動員数、興業収入共にダントツ首位を突っ走っている映
 画が「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」である。公開から 2ヶ
 月近く経つがその人気は依然衰えず、すでに 日本人の13人に1人が観た計算になるという。だ
 からという訳でもないが先週劇場まで足を運んだ。

  私は作品のファンではない。テレビで特番や劇場版(PART 1)が放送される時には流し観をす
 る程度だし、織田裕二をはじめ特に好きなキャストがいる訳でもない。それが何故急に「13人に
 1人の日本人」になろうと思い立ったのか。

  今更書くまでもないだろうが「踊る大捜査線」シリーズはお台場を拠点とするフジテレビの製
 作(配給は東宝)である。ドラマの舞台はウォーターフロントを管轄する湾岸署だからそのロケ
 地は圧倒的にお台場周辺となる。実は私がお台場から転勤する直前の 3月上旬頃、お店のスタッ
 フの子たちが「東京テレポートの駅で織田裕二を見た!」と騒いだ事があった。まだ製作発表前
 だったが「東京テレポート+織田裕二=踊る大捜査線」って図式は当然浮かぶから新作のロケな
 のだろうとは思っていたが、その時点では期待とか「絶対に観に行く」といったような感情は全
 くなかった。

  私は基本的に「フジテレビのドラマ」というものを「喰わず嫌い」している部分がある。今か
 ら25年くらい前、日本のテレビ界には「ドラマのTBS 、報道のテレビ朝日、バラエティのフジテ
 レビ」という格付けが存在し(日テレは忘れた(^^;)、その時期に一番沢山テレビを観ていた私
 は「バラエティが得意なフジテレビの作るドラマはくだらない」という先入観を持ってしまって
 いる。はなはだ時代錯誤ではあるのだが、そう刷り込まれてしまっているのだから仕方ない(断
 っておくが、これはあくまでも私自身の主観であって、フジテレビのドラマでも秀作がある事は
 充分承知している)。

  だが、それからしばらくして発表された「踊る 2」のサブタイトルを見て驚いた。「レインボ
 ーブリッジを封鎖せよ!」その語感、響きに並みならぬスケールの大きさを感じ「これは”観”
 かも知れない」と思った。

  そして、劇場で観た感想は・・・。

  ドラマと映画の一番大きな「違い」は、画面に広がりが感じられるか否かだと思う。確かに「
 踊る 2」は劇場サイズで製作されているのだが、観ているとスクリーンがせわしなくせせこまし
 く感じる。カット割りや役者の捉え方がどうにもテレビ的なのだ。まぁ、番組スタッフが作って
 いるのだから表現の手法がテレビ的に偏るのは仕方ないのかも知れない。一方の観客もテレビド
 ラマの延長という感覚で観に来ているのだろうから、いきなりカット割りが減って映画的な長回
 しを見せられ長台詞を聞かされても面食らうだけだろうし(笑)。

  「テレビ的表現」さえ気にしなければ、CG合成を施し空撮をふんだんに取り入れた新作はスト
 ーリーも伏線も申し分なく非常に面白かった。さすがにロケ地は知っている所ばかりだったが、
 見慣れている場所がカメラを通すととても綺麗に見えて(レインボーブリッジの夜景は絶品♪)
 これはこれで楽しかったし、今回あらためて「織田裕二って芝居上手いんだなぁ〜」と実感した
 のが一番大きな収穫だったような(爆)。

  さて、そろそろいい加減「仮面ライダー 555」も観に行かなくちゃ(でもその前に「座頭市」
 が観たかったりして(^^;)