【ひとりごと】
ひとりごと
= 自由気ままな雑文 =
時空警察 PART3(2004/1/8)
年末に放送された「時空警察 PART3」を見た。放送日を知らずに前日深夜の予告を見て慌てて
録画予約するという体たらくだったが(^^;勘が働くというか好きな番組というのは見逃さないよ
うに上手く出来ているものだ。逆に見逃してしまうのは自分の観たいと思う気持ちがその程度な
のだと割り切るきっかけになる。
さて「時空警察」。作品内容は公式サイトにお任せするとして(笑)、さすがに三作目ともな
るとキャストもスタッフも馴れたのだと思わせる安心感があったが、観ていて逆に物足りなさも
感じた。ベテラン俳優揃いだから役者の技量不足という訳ではないだろうが、歴史の決定的瞬間
に立ち会う時空刑事たちから「緊張感」が感じられない。歴史という時間の中で生きる「その時
代の人々」に「決定的瞬間」というのは自覚出来ない。悠久の流れの中で、後世の人々が「あの
時の出来事」がターニングポイントだと判断するだけだ。だが時空刑事たちは「歴史を決定づけ
た瞬間」を知っているのだから、その現場に立ち会う時はもっともっとピンと張り詰めたような
緊張感を持たせた演出が欲しい。また、今回は前回に比べて各刑事たちの個性が前面に出されて
いなかったのも物足りなさを感じた原因だったのかも知れない。
事件のネタとしては「忠臣蔵」は美談ではなく幕府の策略だったとか、聖徳太子はキリシタン
だったとかそれなりに楽しめたが、内容選択も前回の方が良かった気がする。まぁ、歴史観や好
みに依るだろうから一概には言えないが、PART 1では源義経、織田信長、タイタニック号、ヒト
ラー総統、ケネディ大統領、PART 2では徳川家康、三億円事件、マリリン・モンローと時代的な
バランスと視聴者が身近に感じられる「事件」を上手くコラボレーションしていたのに、今回は
あまりにも大きな「歴史」過ぎて何だか歴史事典を読んでいるような気分になってしまった(苦
笑)。
今回の一番の見所は何と言っても 姜暢雄クンが出演した事だろう(見所なのか(^^;)ついこ
の間まで「トリック 3」で東大理三卒のエリートキャリア菊池刑事を演じていたと思ったら「時
空警察」でもシステム系には強いが一般常識的歴史には甚だ疑問がある新米刑事として登場。最
も、菊池刑事とかなり キャラが被っていたけど(笑)。「時空警察」は刑事ドラマ経験者ばか
りを揃えた番組、って事は「トリック」も一応は刑事ドラマの一種と見なされてるのか?どっち
かといえば推理ドラマの領域か。それにしてもやっぱり刑事ドラマにはヒーロー出身者がよく似
合うなぁ〜(爆)姜クンは端正で綺麗な顔してるしスーツ姿がとっても似合うから、おとぼけキ
ャラもいいけれどクールな刑事役も見たいなと思う(ってゆーか、私ってば スーツが似合う俳
優さんに滅法弱いってよ〜く自覚した(自爆))
で、感想の締めはやっぱり時空班のボス、北条特命首席管理官こと丹波さん。ちょ〜っと(っ
てか、かなり)御髪の状態がアヤシくなって来ちゃったけど(^^; カッコ良さは相変わらずで
安心して見ていられる。最も時空班には定年ってものがないのだろうかとツッコミ入れちゃった
けど、まぁ何しろ肩書きが「特命首席」だからね、特例なんでしょ(笑)。でも、もし今、北条
管理官が出来る俳優を挙げろと言われたらすぐに思い浮かぶだろうか。残念ながらいないと言わ
ざるを得ない。これまで沢山の刑事ドラマ、アクションドラマが製作され、それぞれトップを演
じた俳優さんも数多くいるが、座っているだけ、表情だけで存在感と 作品イメージを醸し出せ
るボスはそうはいない。丹波氏は、ただそこに居るだけでスマートでスタイリッシュな刑事ドラ
マのイメージが出来上がってしまうのだから、これはもうカリスマ。残念ながら現在のドラマ界
ではスタイリッシュでハードボイルドタッチの刑事ドラマは望めないが、単発でもいいからそう
いう作品が観たいなぁと思うし、そういう意味でも「時空警察」は今後も続けて行って欲しいシ
リーズだと思う(願わくば全話DVD化して欲しい)。