私的「仮面ライダークウガ」論 Vol.18

第32話「障害」/第33話「連携」

ビートチェイサー2000登場編

['00/9/17 last up date]


合同捜査本部本部長の依頼を受けてクウガのための新バイク ビートチェイサー2000(BTCS 2000)を開発していた科警研。だがカメ怪人爆発の余波は、マスコミの攻撃をかわすために第4 号に新バイクを与えてはならぬと言う上層部の通達にまで及んでいた。ゴウラムとの融合合体に よる金属疲労が進んでいたTRCS2000をなだめながらバッタ怪人ゴ・バダー・バを追う五代。だが バダー・バとの激しい戦闘の最中、TRCS2000を奪われてしまう。

TRCS2000に乗ったバダー・バに襲われるクウガ。だがクウガを轢く直前、TRCS2000は煙をあげ て壊れてしまう。バダー・バが去った後変身を解いてTRCS2000に歩み寄る五代。車体に入った亀 裂にそっと触れる五代の目。彼はどんな思いで壊れたTRCS2000を見つめていたのか。共に戦って 来た日々を振り返っていたのだろうか。クウガにとって初めて出来た「戦いのパートナー」、そ して、まるでバダー・バから クウガを守るかのように自ら崩壊したTRCS2000。警視庁が開発 した機械に過ぎないTRCS2000だが、クウガと共にある時は 魂が宿っていたのかも知れないと感 じさせる最期だった。

第4話「疾走」を観て警視庁の格納庫から発進して行くTRCS2000とクウガの姿に魂奪われ現在 に至る私にとって、TRCS2000は生まれて初めて心から「カッコイイ」と思ったバイクだった。機 会に恵まれ実物を見てからはもっと好きになった。それだけにTRCS2000の最期は、泣けた

バイクで縦横無尽に走りながら殺人ゲームを続けるバダー・バを封じるためには、クウガがラ イジングフォームで戦っても爆発の被害を最小限に止める場所へとバダー・バを追い詰める必要 があった。自分一人でクウガと共闘する事に限界を感じた一条刑事は同僚たちに協力を呼びかけ る一方、何とかして五代にBTCS2000を渡そうと孤軍奮闘する。そして一条に代わり杉田刑事が五 代のサポート(主に運搬及び一条との連絡係)を務め、桜井刑事は所轄の白バイ隊員や特殊狙撃 班を指揮し第一線でバダー・バへ立ち向かう。攻撃は最大の防御。これ以上未確認生命体の好き にはさせない。そんな思いが彼らを駆り立てたのだろう。それは「発生した事件を捜査する」警 察から「市民を守る防衛組織」としての警察へと転換する始まりだった。

第18話以降 第30話まで引っ張って来た「クウガのパワーアップと五代雄介の内面描写」は第 31話総集編で一旦区切りを付け、今回は細かいキャラクター描写をすっ飛ばしアクション監 督の金田治氏がメガホンを取った豪快なバイクアクション編に仕上がっている。トライアルの第 一人者、成田匠・亮兄弟の技が冴え、クウガとバダー・バのバイクアクションもたまらなくカッ コイイ。そして上層部の決定に屈服せずBTCS2000を取り戻した一条刑事が、強い日差しの下、陽 炎の立ち上る中をBTCS2000に乗り五代を追いかけて来るシーンも印象的。自分の覆面パトカーを どっかに置いて(多分、科警研の駐車場に置き去り)千葉県にある科警研から五代の居る神奈川 県までBTCS2000でぶっちぎって来たのだろうか((^^; まさに「仮面ライダーカオル」(爆)

杉田刑事の見守る中、五代に引き渡される BTCS2000。一条に「頼むぞ」と言われ「頑張りま す」と答える五代。「はいっ!」と答えない所に こだわりが見える。ここで「はいっ!」と呼 応すればクウガは警察機構の中の存在になってしまうからだ。あくまでも一条刑事は「警察組織 の代表」として「未確認生命体 第4号」へ「頼むぞ」と言っている。これを「命令」にするか「 依頼」とするかは五代の返事ひとつで変わる。五代と一条、二人の立場が 対等であるとすれば、 五代の返事は正しかったのだろう。

このエピソードで初めて五代雄介と出会った杉田刑事。一条から 第4号の変身バリエーション や攻撃手段等を聞いていたらしく、バダー・バにゴウラムで対抗しようとする五代に黙って拳銃 を差し出すなどしっかりサポーターに徹している。その反面「俺が(ゴウラムに)捕まちゃうと その分スピードが落ちちゃうし」「(緑のまま)時間使い切っちゃうと今度 2時間変身出来なく なるんで」と 対バッタ策を考える五代にやや呆れ顔で「・・・難しいモンだなぁ」とつぶやい たりとイイ味を出してくれている。そして極めつけはBTCS2000の前で変身したクウガを見た時の 「ほう!」と驚いた表情。目の前で初めて見る生変身はやはり衝撃だったらしい(笑)。

このエピソードは一条やその同僚たちとクウガの共同戦線にポイントを絞ったシナリオ構成の ため五代雄介の出番が極端に少ない。通常ならば一条の車と平走するのは変身前だが、今回は初 っ端から変身後が登場。変身シーン(超変身含)も多く、それもバダー・バと二人分。そのせい か、バイク乗り変身シーンのブルーバック合成がメチャクチャ汚いのがすごく気になった。背景 に動きがあって難しいのだろうが、他の合成が綺麗に仕上がっているだけにとても残念。


Vol.19 トップページへ