私的「仮面ライダークウガ」論 Vol.23

第44話「危機」/第45話「強敵」/第46話「不屈」

['01/1/9 last up date]


次第に強くなって行くグロンギに対抗するため何とか自分も強くならなければと考える五代は ジャンに「金の力をもっと増幅出来れば良い」とヒントを与えられ、金の力の元となった電気シ ョックをもう一度受けようと決心する。そして反対する桜子に「自分に出来る無理をしているだ け」と屈託なく笑う。だがカブトムシ怪人(ゴ・ガドル・バ)が警察署を襲いゲームを始めたと 知った五代は電気ショックを受ける間もなくガドルと一戦を交えるが、ガドルもまたクウガと同 じ電気の力を得て己の強化を果たしていた。ガドルの激しい攻撃に苦戦するクウガはとうとう意 識を失い椿の元へ担ぎ込まれる。五代の相変わらず驚異的な回復力に目を見張る椿、そこへ桜子 が訪れ五代がもう一度電気ショックを受けて強くなりたいと願っていた事を伝える。思い悩む椿 だったが、その時突然五代の心臓が停止。それが五代の「意志の力」によるものだと気づいた椿 は五代へ電気ショックを施す決心をする。

グロンギとの最終決戦に向けてエピソードが大きく動く。ひとつは警察組織が対グロンギの主 導権を取った事だろう。科警研の榎田が開発したマーキング弾は超微細発信機を搭載した弾丸で それがグロンギの体内に止まる事によりアジトを探し当て一網打尽にしようとの試みであった。 また椿医師の協力でグロンギの肉体構造上の弱点を発見しそれを撃つための神経断裂弾も開発中 であった。それが完成すれば警察はグロンギに対抗出来る手段を得る事になる。それはある意味 「今後クウガがいなくなっても大丈夫」な状況を示唆しているようでもあり、クウガのクライマ ックスの暗示とも受け取れる。ダグバを倒した後、やはりクウガは「いなくなってしまう」のだ ろうか。

もうひとつは「強くなりたい」と願う五代がガドルとの戦いの最中、とうとう黒いクウガにな ってしまった事である。倒れたガドルを前に自分の姿を見て呆然と「黒くなった・・・」とつぶ やくクウガはとてもヒーローとは思えないほど切なく、悲しげに見える。椿の電気ショックで金 の力を得た五代。その力が極まれば「凄まじき戦士」になってしまう事に気付いたクウガは、だ がそれほどの力がなければガドルを倒せなかった事も知っていたのだ。ガドルの爆発で赤く染ま る夕闇を見上げる一条に何事もなかったかのように笑顔でサムズアップを向ける五代。まだ五代 の変化に気付いていない一条はホッとしたような笑顔でサムズアップを返す。二人の笑顔が明る いだけに尚更切ないエンディングである。

一方、ダグバはガドルと戦うクウガや一条たちを楽しんで見ていた。華奢なその姿からは彼が 第0号=究極の闇をもたらす者 だとは思えない、まだ幼さの残る少年の顔で冷たく微笑むダグバ。 そのダグバを「お前」呼ばわりする薔薇のTATTOの女。この二人の関係も奇妙である。薔薇女や ラ・ドルド・グ(コンドル怪人)が殺人ゲームに参加する事なく他のグロンギたちのゲームを監 督する立場にいる事はダグバ出現の頃から察しがついていたが、彼らは何故ゲームに参加しない のか、何故ダグバに処刑されないのか等、実はグロンギの存在そのものについてはこの終盤に来 ても何ひとつ明らかになっていない。一体どこまで引っ張れば気が済むのだろう(^^;

更に気になるのが薔薇女と一条の今後の関係(と言う表現は適切でない気がするが ^^;)であ る。振り返って見ると、薔薇女は敵幹部(だろうな、きっと)でありながらこれまで一度もクウ ガ(五代)と出合っていない。彼女の姿を見た事があるのは一条ただ一人であり、彼女は「戦士 の臭いがする」と一条が現れる事を察する。一番最初、長野で一条とぶつかった時グロンギ語を 発した薔薇女。その時彼女はこう言ったのだった。「嫌な臭いだ」と。それ以降 2度一条と対峙 している彼女は一条の臭いを憶えてしまっているのだろう。そして 4度目となる今回の対峙では マグナムを向ける一条に、まるで「お前に私は撃てまい」とでも言うかのように一条の心をも見 通すような冷たい瞳を向け去って行く。今後、クウガとダグバの決戦と同時に薔薇女と一条の決 着も気になる処である。

私が「クウガ最終形態・アルティメットフォーム」の登場を知ったのは去年の 7月末だった。 雑誌等の媒体で告知されたのが10月号くらいだったと思うので約 1ヶ月程早かった事になる。そ の後雑誌で宣伝され玩具も発売されているのにドラマには一向に現れて来ないアルティメットフ ォームにややしびれを切らしていたのだが、その前に黒いマイティフォーム( アメイジングフ ォームと言うらしい )が控えていたとは恐れ入った。児童誌は未見なのでハッキリ言えないが 少なくとも特撮系雑誌では扱われていないので、本放送まで極秘だったグローイングフォーム同 様に情報がガードされていたものと思われる。

赤いマイティフォームから全身に光が走り黒く変化して行くクウガ。最後に赤く光る目(コン パウンドアイズ)を見た時、何故か 仮面ライダーBLACKが浮かんだ。仮面ライダーBLACK。6年 ぶりに復活したテレビシリーズ、それまでの作品と一線を画した斬新な構成、主役を張った倉田 てつをの人気、どれを取っても現在のクウガと経過が似ているからかも知れない。


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